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今さらだから覚えておきたいMinecraftのこと

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1月19日、ゲーム系、教育系、テック系メディアで幅広く記事になった「Minecraft: Education Edition」の発表
子どもにも大人気のゲームのことだろうと思っていたら、EDUCATION!?って感じた方、教育で本当に使えるの?っと眉唾気味の方もいるんではないでしょうか。
子どもを持つ親、子どもと関わるお仕事の方にとって、知らないでは済ませないワードになってきたMinecraft(マインクラフト)。
少しでも話題についていけるよう、教育的な観点から覚えておきたいMinecraftの基本知識をまとめてみました。

「マイクラさぁ」と言えるように

Minecraftは日本では“マイクラ”という略称で親しまれています。 サンドボックスゲームという類で、立方体のブロックだけで構成された地形、自然の中で採取や製作をしながら自分だけの村を作ったり、未踏の地に冒険に出たり、地下を採掘して見つけた素材を組み合わせてアイテムを生成したりと、自分がやりたいように自由に生活することができます。 砂場(サンドボックス)で穴を掘ったり、家や山、川を作ったりする感覚ですね。
クエストもなければ、スコアもなく、ゴールもありません、もちろんガチャもありません。 完全にお好きにどうぞ状態なので、自分で決めた目標に向かってプレイしたり、その時々の状況にあわせて必要な活動に興じたりできます。
Minecraftはパソコン、家庭用ゲーム機、スマートフォン、の幅広いプラットフォームで遊ぶことができます。 プラットフォームによって仕様や価格も異なりますが、基本的には同じゲーム性です。

パソコン版での仕様になりますが、ゲームモードはサバイバルモードクリエイティブモードの2つがあります。 いずれも一人で遊ぶこともできれば、オンライン上やローカルネットワーク上の複数人で同時に同じ空間(ワールド)で遊ぶマルチプレイもできます。

サバイバルモードはランダムに生成されたワールドにほぼ裸一貫で降り立ちます。 朝夜や気候、動植物などの自然の摂理の中、モンスターにやられないように自分の目標に向かって生活をする、サバイバルという名前そのものの楽しみ方です。
クリエイティブモードは作る事だけを楽しむモードです。 全てのブロック、アイテムを無限に使え、宙に浮くこともできますし、モンスターに倒されることもありません。 想像力だけの世界なので、現実では考えられないような建造物や空想の飛行船、ジェットコースター、海中要塞、迷路、地上絵などをたくさんの種類、色のブロックの組み合わせで創造を楽しみます。 子どもに人気があるモードで、教育面での利用にイメージがつき易いと思います。

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クリエイティブの醍醐味「レッドストーン」

クリエイティブモードでとりわけ思考力を必要とし、子どもの興味を引き付けるアイテムがレッドストーンです。
レッドストーンとは、レッドストーン鉱石から取れる赤いパウダーです。 サバイバルモードではなかなか見つけるまでに時間がかかるレアな鉱石で、このアイテムは信号を送る回線のような役割があり、動力の入力や出力をするアイテムとあわせて、動的なアクション、演出を生み出すことができます。 わかりやすい例でいえば、部屋の入り口のスイッチを押したら天井のランプが点灯する、といった仕掛けです。
ブロックの組み合わせのシンプルな「静」の創造空間だからこそ、「動」を生み出すレッドストーンの存在は想像力と思考力を大きく刺激します。
日本の子どもたち向けにMinecraftの魅力を伝えるマイクラ部が配信しているレッドストーンを使ったクリスマスツリー制作動画が非常にわかりやすいのでご覧ください。

このレッドストーンと動力装置アイテムを使って表現したいことが大掛かりになれば、それだけ回路設計も複雑で一筋縄ではいきません。 まさにアルゴリズム的思考の創造活動です。
マイクラ部のYouTube動画にはレッドストーンを使った他のアクション解説動画もありますが、他にも海外、日本でたくさんの方がレッドストーン回路の創作紹介動画がアップされています。 その中でも、本当にこんな事までできるの!? と驚愕レベルのものもあります。 それらの動画を紹介したまとめサイトもあわせて見ていただくと、Minecraftをゲームというくくりだけでは話せなくなるでしょう。

協働学習としてのアイデア

レッドストーンを使わずとも、ブロックの組み合わせだけでも十分なクリエイティブ活動ができます。
一人でコツコツ作るのも楽しいですが、ご家庭ではお父さんやお母さんと一緒にやるとさらに楽しめます。
学校のようなたくさんの友達と一緒にできる場合はグループにわかれて、創作目標と役割分担を設定した協同作業とグループ発表ができると思います。 オンラインでつながれば、異なる学校のクラスと同じワールド内でリアルタイムにコミュニケーションをしながら創作活動をすることもできます。

サバイバルモードになると、なかなか自由な創作活動とはいかないですが、これも1つのワールド内でグループごとに別々の拠点で生活し、先生から出題される様々なクラスの目標(糸を50個集める、ケーキを40個作る、体育館を建設するなど)をグループ内、グループ間で協力して、いかに早く効率的に達成できるかを計画、実行する学びの方法もあるでしょう。 不規則で限られた環境だからこそ必要な課題解決力が養われます。

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Minecraft: Education Editionは教育機関向けの学習教材として先生や生徒が使いやすいようにカスタマイズされ、料金体系もゲームとは異なる、導入しやすいサービスになるでしょう。 2016年夏のリリースに向けて、これから詳細が随時発表されていくと思いますので目が離せないですね。
ちなみに、Minecraft: Education Editionを開発しているのはTeacherGamingという学習ゲーム開発会社で、以前ブログでとりあげた、2016年から小学校でプログラミングが必須科目になるフィンランドの企業です。 先進的なITと教育の土壌から生まれたと言っても納得ですね。

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